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エプスタイン事件の考察 後編

初めにお読みください。

 本記事では、ケルト文化について悪いイメージを与える記述がありますが、その全てを否定する意図はありません。

 ケルト文化には素晴らしい音楽なども伝えられており、評価すべき点が多々あると思っています。

 古代ケルトの宗教には人身御供があったことなども記述しますが、それは大なり小なり世界中の古代社会で行われていたことであり、ケルトだけに限ったことではありません。

 この点において、古代ケルト民族が「別格的に悪だった」と主張したいわけでもないのでご了承ください。

   

 また、本記事には部分的・間接的に猟奇的な内容が含まれているため、そちらの方面の精神的耐性に自信がない方は読むのをお止めください。

5章 生贄儀式の意味 ケルトの神々と聖杯

グンデストルップの大釜

●画像引用 Wikipedia

大釜に描かれた枝角人像

●画像引用 Wikipedia

黒魔術の悪魔バフォメット

●画像引用 Wikipedia

大釜に描かれた人身御供の儀式?

●画像引用 Wikipedia

The Holy Grail(聖杯)

ドルイドの神ダグザといわれている像

 次にケルトの宗教で行われていたという人身御供の儀式について探っていきたいと思います。

 その1例を示すものとして。左写真の『グンデストルップの大釜』が参考となります。

 この大釜は、デンマーク・ユトランド半島にあるグンデストルップという集落に近い泥炭沼で発見されました。

 

 紀元前1世紀頃の遺物とされ、ヨーロッパの鉄器時代における銀の器としては、現時点で最大(直径69cm、高さ42cm)です。

 様式や細工の出来映えからトラキア人〈注22〉が製造したのではないかと思われる一方で、施された彫像からケルト人が製造したという見方もあります。

 ということは、ケルト人の注文を受け、彼らが要望したデザインに沿ってトラキア人が製造した可能性も考えることができますね。

 何にせよ、ケルト人の思想が色濃くあるのは間違いなさそうです。

 そしてそれを表しているのが左の写真の枝角人像です。

 これはケルト人の神の1柱である『ケルヌンノス(Cernunnos)〈注23〉』といわれています。

 

 ケルヌンノスはケルトの最も古い神であり、その起源は紀元前4世紀頃まで遡るといわれています。

 この神は、自然・動物・豊穣・再生・繁栄の神として信仰されていました。

 名前の意味は、ラテン語で『角の生えた者』だとか。

 ケルヌンノスは一般的に牡鹿の角を生やした人身の神とされています(頭部の角は山羊や牛のものである場合もあるようです)。

 あぐらの姿勢で座し、周囲に様々な動物を伴って描かれることが多いため、同様の印章が出土したインダス文明〈注24〉の神『パシュパティ(獣の主)〈注25〉』と比較されることがあります。

 ただ時代的にはインダス文明の方が圧倒的に古い(紀元前2600年から紀元前1800年頃)ので、直接的な関連は薄いかもしれません。

 

 有角で動物的で豊穣神という性質からか、この神はキリスト教の悪魔『バフォメット〈注26〉』のモデルの1つになったという説もあるようです(なお、こちらは山羊の角を生やしています)。

 左の図にあるバフォメットは、黒ミサや(黒魔術的な意味での)サバトなどで崇拝された悪魔とされてます。

 もっとも、こうした黒魔術の儀式自体、キリスト教権力に対するケルトなどの異教思想の反抗運動という側面もあります。

 故に悪魔バフォメットのルーツがケルヌンノスだったとしてもおかしくはないでしょう。

 ただし注目すべき点として、反キリスト教的な意味での黒魔術が、ケルトで行われていた人身御供の儀式を継承した可能性があるということです。

 中世・近世のヨーロッパでは「魔女が赤ん坊を殺して地獄の大釜で煮て食べる」というようなイメージ・伝承が生まれました。

 実際にこれが行われたかどうかについての資料は未確認ですが、もしこれを実践する黒ミサのグループがあったとしたら、それはケルトの司祭であるドルイド由来の者たちかもしれないのです。

 

 左の写真は、グンデストルップの大釜に描かれた別の像です。

 上半分には騎馬兵、下半分は槍と盾で武装した戦士が並んでおり、右端には『カルニュクス〈注27〉』というケルトのトランペットを吹く者たちが描かれています。

 そして赤線で囲んだ左端にあるのは、他と比べてひと際大きい人物(巨人?)が、自分より小さい人物を釜に浸そうとしている光景――まるでこの大釜がどのように使われたかを示しているような像です。

 1つの推測として、戦争で捕虜にした人間を左端の巨人——おそらくケルトの神、あるいはそれに例えられるような権力者に人間の生贄に捧げていたのではないかと思われます。

 この推測を裏付けるように、1世紀の古代ローマの歴史家である大プリニウス〈※28〉は、ドルイドについて語る際に食人のことを語りました。

 大プリニウス曰く、ケルト人は儀式として食人を行った――つまり敵の肉を自分の心身を強化するものとして考え、これを食べたのではないかと述べているのです。

  仮にそうだとしたら、彼らは何のためにこのような儀式を行ったのでしょうか。

 そのことを探る鍵は、イルミナティカードでも描かれた『聖杯』に関連する伝説にあるかもしれません。

 

 キリスト教の伝承にある聖杯とは、イエス・キリストが最後の晩餐の時に用いた杯であり、あるいは十字架に磔(はりつけ)にされたイエスの血を受けた『聖遺物〈注29〉』の1つとされています。

 

 騎士道文学〈注30〉において、アーサー王〈注31〉に仕えた円卓の騎士たち〈注32〉が聖杯を追い求める物語が描かれましたが、陰謀論ではアドルフ・ヒトラー〈注33〉までもそれを探し求めたという話があります。

 伝説にある聖杯の効能としては、「病気が治る」「不老不死になる」というのがありますが、この他に「美味な食事をもたらす」という話もあります。

 これに関しては、アーサー王伝説に含まれるケルト神話の影響だという説が唱えられました。

  つまり『聖杯伝説』を構成する元ネタは、イエス・キリストの聖杯だけでなかった。

 もう1つの元ネタは、ケルト神話に登場するドルイドの神ダグザ〈注34〉が所有する『ダグザの大釜』の伝承だったということです。

 ケルト神話において、ダグザは神々の長老というべき神格なのですが、この神の大釜には「無限に食料を生み出す」とか「死者をこの釜で煮ると復活する」という伝承があるのです。

 

 こうした伝承を踏まえてもう1度、グンデストルップの大釜を見てみましょう。

 

 左の写真は上記の大釜に描かれた別の像です。

 この赤枠で囲った中央の人物が、ダグザではないかといわれているのです。

 つまりこの大釜はケルヌンノスだけではなく、ダグザにも関係した『ダグザの大釜』か、またはその伝承の元になったものなのかもしれないのです。

 

 『ダグザの大釜』の伝承にある通り、実際に人を大釜で煮たら、現実では生き返ることはありません。

 ただ、そうすることによって人間の肉が不老長寿をもたらすような『食物』になるという信仰があり、それがやがて『ダグザの大釜』の伝承になっていったという可能性はあると思います。

 そしてこのような類の伝承が、やがて聖杯伝説の中に溶け込んでいったのではないでしょうか。

 

   どうですか?

 段々と点と点が繋がっていくような気がしませんか?

 では、今までの話を一旦まとめてみましょう。

 

①エプスタイン島にはイルミナティの関係者と思われる人物が多数訪問していた。

 

②エプスタイン島にはケルト十字に似た十字路が描かれた広場があった。

 

③イルミナティでは黒魔術儀式を行っているという噂がある。しかも過去にいたイルミナティ脱会者の話によると、その最高評議会を構成するのは、西洋の黒魔術と関係が深いケルト・ドルイドの魔術師だった。

 

④ケルト神話には、黒魔術の悪魔バフォメットのルーツ(の1つ)と思われる神格ケルヌンノスがいた。

 

⑤ケルトの儀式では人身御供が行われていた。

 またケルト神話には『不老不死』と関係する聖杯伝説の元ネタがあり、またそれに纏わるような遺物(大釜)も発見されていた。

 

 ここまで踏まえた上で話は核心に迫ります。

 エプスタイン島では、一体何が行われていたのか。

 単なる未成年への性的暴行・虐待だったのか。

 それとも……………


6章 現代の吸血鬼

Immortality Serum(不死血清)

Vampires『ヴァンパイア(吸血鬼)』

イルミナティの組織構造

●画像引用 裏社会

モロク

 モロクはカナンの『ある神』のヘブライ語名です。

 語源的にカナン人=フェキニア人の神メルカルトと同一の存在と思われます。

 メルカルトはバアル・ハダド神の息子とされ、この神に多くの人間の子供が生贄として捧げられました。

 物質世界を支配する神の本質は、一般的な宗教でいわれるような慈悲深い存在ではなく、モロクのように人間を餌とする『魔神』なのかもしれません。

 

●画像引用 Wikipedia

 ここまでケルトとイルミナティの関連について説明しましたが、何故世界中の著名人が児童買春だけなく、ケルトに由来すると思われる血生臭い儀式に参加した――と噂されるのでしょうか。

 

 実際のところ、オカルトや宗教・神話などの研究を趣味としている人間以外で、こうしたことを深く理解している者は少ないでしょう。

 エプスタイン島の訪問者たちでも、そうした知識を持っていた人物は限られていたと思われます。

 

 ペドフィリア趣味だけならわからないこともない。

 歴史上の権力者たちにその手の性的嗜好があったという記述は散見されるからです。ですが、子供の虐待、ましてや食人などはさすがに常軌を逸しています。

 世界中の要人の大半が、こんなことを密かに望んでいたとは考えられません。

 では、こうした要人と食人行為を結び付ける要素は何か。

 その秘密を解き明かすと鍵として、左の図にあるイルミナティカード『Immortality(不死血清)』が関係ありそうです。

 このカード序文の意味は以下となります。

 

「ところで。もし君が仲間になれば、永遠に生きられるようになるよ。興味ある?」

 

 実に意味深なカードです。

 そして問題はこれから。

 

 人体で生成される化合物には、『アドレノクロム〈注35〉』という、アドレナリン〈注36〉の酸化によって生成されるものがあります。

 1950~1960年代に実施された小規模な研究によると、アドレノクロムが思考障害、現実感消失、多幸感など精神的な反応を引き起こしたという報告がありました。

 いわゆる『脳内麻薬〈注37〉』の一種ですね。

 こうした研究結果からか、フィクションの世界ではアドレノクロムを『快楽をもたらす麻薬』として解釈し、人体の副腎からこれを得ようとすることを描いた小説もありました。

 

 そして陰謀論でいわれているアドレノクロムの話が残酷です。以下に内容を挙げると――

 

①アドレノクロムは、特に幼児の副腎または松果体から取れるが、抽出が難しく、限られた特権階級の独占物となっている。

 

②アドレノクロムを生成するためには、拷問など残虐な行為が必要になる。

 その元となるアドレナリンが、強い強迫観念や危険時などに血流に放出されるからである。

 

③アドレノクロムを摂取した者は麻薬のような恍惚感を得る。

 というのも、これが麻薬であるメスカリンの薬効成分と同じだからである。

 この他『若さ』が得られるという噂もある。

 

  陰謀論には、特権階級による子供たちの誘拐、人身御供、そして吸血や食人という噂がありましたが、その実態が「アドレノクロムの摂取だったのではないか」という可能性が出てきたのです。

 奇しくもイルミナティカードには、左の図のように『Vampires(ヴァンパイア/吸血鬼)』というカードもあります。

 そして、アドレノクロムこそ、特権階級にとっての不老不死をもたらす『聖杯』なのかもしれません。

 思えば、何故古代人の中に食人という儀式を行った人々がいたのでしょうか。しかもそこに宗教的な意味を込めて。

 それは、ひょっとしたらアドレノクロムの効能について、古代の神職にあった者たちが理解していたからではないでしょうか。

 あるいはそれを摂取することで、幻覚剤を摂取するのと同じような神秘体験を得られた者もいたかもしれません。

 

 もっとも、『若さ』をもたらすということに関しては、人間通しの共食いは『クールー病〈注38〉』を発症するといわれているので、直接的な食人行為で摂取したら却って健康に害があるような気がします。

 ただその一方で、イルミナティの最上層といわれるロスチャイルド家ロックフェラー家などの当主たちの中には、やたら長生きな人たちがいるのも事実です。

 

 不老不死あるいは不老長寿の話については真偽不明ながら、少なくともアドレノクロムが麻薬的な快楽をもらたらすことについては真実味がありそうです。

 まさに背徳を極めた者たちのみが得られる『禁断の果実』というヤツですね。

 

 このアドレノクロムについては、フェイスブックの創始者であるマーク・ザッカーバーグ氏も言及しているとか。

 以下が参考のツイッターです。

 

■ザッカーバーグ

「多くの人にとって、性的な会合に参加し観察することは楽しく満足するものだが、下の写真のように、それに続いて起こる小さな参加者からのアドレナクローム(アドレノクロム)の抽出を観察するのはなかなか挑戦的だ。しかし、アドレナクロームの接種は私がこれまでにしたどんな行為よりも楽しい」

※URL https://twitter.com/shiroi_suna_/status/1163261420936372224 

 

 ネット掲示板『5ちゃんねる』のあるスレでは、「このツィートは細工された捏造だ」というレスがありました。

 確かにそうかもしれませんが、それはそれとして、イルミナティカードの情報などと組み合わせると、エプスタイン島では、悍ましい欲望のために忌まわしい行為が行われたと思わせる部分が多々あります。

 

 そう、世界権力の最上層では、我々が想像もつかないような『吐き気をもよおす邪悪』が、現在進行形で行われている可能性があるのです。

 そして我々はもまた、知らず知らずのうちに世界の権力者たちによって生贄にされているのかもしれません。

 時には「生かさず殺さず」という方針で可能性を搾取され、時には「間引き」の対象となって死に追い込まれるのです〈注39〉。

 うっかり権力の闇に足を踏み入れた者は、命を奪われるだけでなく、文字通りの意味で生贄にされるかもしれません。 

 

 このように考えるなら、我々が当たり前だと認識している社会構造や常識の全ては、権力者たちが創り上げた虚構の上に成り立っていると言えるでしょう。

 自由・平等・博愛――民主主義が唱える美しい言葉の底に根付いていたは、古代から変わらぬ『弱肉強食の理(ことわり)』と『弱者・敗者に生贄になることを強いる世界』だった――どれだけ時代を経ても、結局これが物質世界にとっての普遍的な真実なのかもしれません。

 

 そんな世界にて、弱者たる一般国民は、どのように強大な力と無慈悲な世界の理に接していくのでしょうか。

 これは個々人の人生にとって永遠のテーマとなるでしょう。

 どのような考え方を抱くにせよ、自分の意志で自分の人生の切り開きたいと思うなら、そのための『知恵』や『力』が必要になることは間違いありません。

 では、弱者はどうすればそれを手に入れることができるのか?

 どうすれば社会の理不尽や横暴な権力にも対抗できるような力が得られるのでしょうか?

 エプスタイン事件や、今も起きているかもしれない類似の事件の被害者となった子供たちを救い出せるほどの力が得られるのでしょうか?

 『力への意志〈注40〉』という哲学的概念を唱えた哲学者フリードリヒ・ニーチェ〈注41〉も、『力を得る方法』までは示してくれませんでした。

 この偉大な哲学者でもそれを知らなかったのですから。

 そしてこれもまた、個々人にとっての永遠のテーマとなるでしょう。

 

 では、これにて『エプスタイン事件の考察』は完結です。

 ここまで読んでいただいた皆様に心から感謝致します。

 

 ありがとうございました。


【5章注釈 22~34】

■22 トラキア人

 トラキア人(トラキアじん)は古代の東ヨーロッパ周辺に住んでいた民族である。インド・ヨーロッパ語族に属するトラキア語を話した。

 古代ギリシアやローマ帝国の文献に現れ、当時のヨーロッパでは有数の人口と勢力を誇ったといわれる。考古学的には多数の精巧な金製品をはじめとする遺物・遺跡で知られる。


■23 ケルヌンノス(Cernunnos)

 大陸ケルトの最も古い神であり、その起源は紀元前4世紀に遡ると思われる。

 自然・動物・豊穣・再生・繁栄・冥界の神とされているが、この神についての神話エピソードは現存していない。

 古代多神教を復興する宗教運動『新異教主義(ネオペイガニズム)』において、ケルヌンノスは信仰対象として返り咲いており、そこでは死と再生のサイクルを司る存在として認識されている。

 

■24 インダス文明

 インダス文明は、インド・パキスタン・アフガニスタンのインダス川および並行して流れていたとされるガッガル・ハークラー川周辺に栄えていた文明であり、これら各国の先史文明でもある。

 以下のような特徴がある高度な文明だったが、その象形文字(インダス文字)は未解読である。

・街路が整然と東西南北に並ぶ都市計画。家屋は焼煉瓦造りで、下水・井戸・浴場などの衛生施設を持つ。
・公共的な建造物と思われる沐浴場(宗教的施設)、学校、公会堂、倉庫などを持つ。
・インダス川を利用した潅漑農業と、水牛、羊、象などの家畜の使用。
・彩文土器の使用。
・青銅器の使用(鉄器は知られていない)。
・印章の出土。印章には象形文字(インダス文字)が描かれている。
・シュメール人のメソポタミア文明との共通性がみられ、おそらく両者の間で交易があったと思われる。

 

■25 パシュパティ(獣の主)

 パシュパティはサンスクリット語で『獣の主』と意味であり、特にヒンドゥー教の主神の1柱であるシヴァの異名。

 インダス文明の遺跡からシヴァの原型といわれる像を刻んだ印章が発見され、これもパシュパティと呼ばれている。

 このパシュパティの印章では、『結跏趺坐(座禅の姿勢)』で座る人物が描かれているので、ヨーガの起源はインダス文明まで遡るといわれている。

 この印章を描かれた人物が修行者であることは明白だが、本当にシヴァの原型なのかどうかには議論がある。

 シヴァの前身はヴェーダ聖典に登場するアーリア人の神ルドラ(暴風神)だったというのが一般的な認識であり、このルドラがインダス文明のヨーガの神(?)を征服したことでその性質を吸収。やがてヨーガ行者として相を持つ後世のシヴァになったということも考えられる。

 

■26 バフォメット

 バフォメットは、キリスト教の悪魔であり、黒ミサを司る。山羊頭であることと両性具有なことが特徴。 

 バフォメットの起源は判明していないが、11世紀末から12世紀のラテン語書簡などに現れており、これが最古のものとなっている。

 この悪魔のモデルとしては、ケルト神話の神ケルヌンノスの他、ギリシア神話の神パーンも挙げられる。

 当初は(キリスト教徒が想像する)異教の神のことを指し、十字軍の記録にもモスクをバフォメットの神殿とする記述がある。

 後の1300年代初頭にテンプル騎士団に対する異端審問の際にバフォメットが大きく取り上げられることになった。

 テンプル騎士団は、1307年にフィリップ4世により偶像崇拝の糾弾を受けた際、このバフォメットの偶像を奉っていたとされている。

 

■27 カルニュクス

 古代ケルト人の間でよく使われた青銅製のトランペット属の楽器。

 楽器全体はほぼJ字形をしており,管の先端にどう猛な動物の頭部を造形した朝顔を冠しているのが特徴。

 

■28 大プリニウス

 フルネームはガイウス・プリニウス・セクンドゥス(Gaius Plinius Secundus:23年 - 79年)。

 古代ローマの博物学者、政治家、軍人。

 ローマ帝国の属州総督を歴任する傍ら、自然界を網羅する百科全書『博物誌』を著した。

 一般には大プリニウス(ラテン語:Plinius Maior)と呼ばれる。
 甥に、文人で政治家のガイウス・プリニウス・カエキリウス・セクンドゥス(小プリニウス)がおり、養子としている。

 

■29 聖遺物

 聖遺物は、キリスト教の教派、カトリック教会において、イエス・キリストや聖母マリアの遺品、キリストの受難に関わるもの、また諸聖人の遺骸や遺品をいう。

 これらの品物は大切に保管され、日々の祭儀で用いられてきた。聖遺物のうち聖人の遺骸については、正教会での不朽体に相当する。古代から中世において、盛んに崇敬の対象となった。

 例としては『聖杯』の他、『聖槍(ロンギヌスの槍)』『聖骸布』『聖十字架』などがある。

 

■30 騎士道文学

 騎士道物語とは中世ヨーロッパに発展した文学のジャンルで騎士道をテーマとする韻文および散文の物語。

 宮廷文学、ロマンス、騎士道ロマンス、騎士文学、騎士道小説ともいわれる。騎士の武勲や恋愛を取上げている。

 11世紀頃からフランスを中心に発達し、吟遊詩人により歌われた武勲詩が発展したものである。

 初期は韻文作品のみだが、後期には散文作品も作られた。

 

■31 アーサー王

 アーサー王は、5世紀後半から6世紀初めのブリトン人の君主。

 中世の歴史書や騎士道物語では、アーサー王は6世紀初めにローマン・ケルトのブリトン人を率いてサクソン人の侵攻を撃退した人物とされる。

 一般にアーサー王物語として知られるものはそのほとんどが民間伝承や創作によるものであり、アーサー王が本当に実在したかについては議論がある。

 

■32 円卓の騎士

 円卓の騎士(英: Knights of the Round Table)とは、アーサー王物語においてアーサー王に仕えたとされる騎士。

 その名はキャメロットの城にある円卓を囲んだことに由来する。

 上座下座のない円卓が用いられたのは、卓を囲む者すべてが対等であるとの考えからである。
 狭義には、円卓に座ることを許された騎士を円卓の騎士と呼ぶ。

 12人とされることがあるが、人数は文献によって相違があり、構成員を全て挙げない文献も多い。

 以下に円卓の騎士として著名な人物を挙げる 。

 

 アーサー王、ランスロット卿、ガウェイン卿、パーシヴァル卿、ガラハッド卿、ケイ卿、ベディヴィア卿、トリスタン卿、

ガレス卿、ボールス卿、ラモラック卿、ユーウェイン卿、パロミデス卿、アグラヴェイン卿 、ペリノア王、モードレッド卿。

 

■33 アドルフ・ヒトラー

 独裁者として知られるヒトラーが、オカルトに傾向としていたという噂は有名である。

 20代の頃、ヒトラーはある神秘主義者と出会ったことがきっかけで公立図書館において聖書、他の宗教の経典、占星術書など西洋・東洋を問わずにこの手の書物を読み漁っていたらしい。

 また、ヒトラーには『聖杯』や『聖槍(ロンギヌスの槍)』などの聖遺物を求めた、

 伝説の地下の楽園『シャンバラ』を探る探検隊を編成し、世界の各地に送り出した、

 南極に秘密基地を築いていたなど、様々なオカルトに関連する話もある。

 こうしたエピソードの全てが真実だと断定はできないが、困窮するドイツで青年時代を過ごしたヒトラーが、藁に縋る思いでオカルトの本を読み、独自の神秘主義的思想を抱くに至った可能性は十分考えられることである。

 なお、ナチスのシンボルである『ハーケンクロイツ』の元となった卍(スヴァスティカ)のマークは歴史が古く、ウクライナでは旧石器時代の紀元前1万年頃、インド亜大陸では紀元前3000年頃より考古学者的な証拠が見つかっている。

 こうした歴史があるため、卍(スヴァスティカ)は世界の多くの文化や宗教でシンボルとして使用されてきた。

 

■34 ダグザ

 ダグザはケルト神話に登場するダーナ神族の首長・長老にあたる指導者の神であり、魔術・知識に秀でたドルイドの王とされる。

 その容姿は、腰までのチュニックと馬革の長靴を身に着ける太鼓腹をした赤毛の大男で、巨大な棍棒を車輪に乗せて引きずっているといわれる。

 破壊と再生、生と死の両方の力を併せ持つ巨大な棍棒、天候を自在に操ることで豊作を招き、感情や眠りを誘うことができる三弦の金の竪琴、そしてダーナ神族四秘宝の一つにして無限の食料庫である大釜(ダグザの大釜)を所持している。

【6章注釈 35~39】

■35 アドレノクロム

 アドレナリンをカテコール酸化酵素で酸化するか,または酸化銀で酸化するとできる化合物。

 化学式 C9H9O3N 。赤紫色結晶。融点 125℃ (分解) 。水,エチルアルコールに難溶。還元すると無色のリウコ化合物になる。

 生体内において、アドレノクロムはエピネフリン(アドレナリン)の酸化によって合成される。

 

■36 アドレナリン

 アドレナリン(米名:エピネフリン)は、副腎髄質より分泌されるホルモンであり、また神経節や脳神経系における神経伝達物質でもある。分子式はC9H13NO3である。

 

■37 脳内麻薬

 脳内麻薬とは、モルヒネなどの麻薬と似た作用を示す物質で、脳内に自然状態で分布しているものを指す。

 脳内麻薬様物質とも呼ばれ、これまでに約20種類の物質が見つかっており、β-エンドルフィン、ドーパミンなどが代表的とされる。

 鎮痛剤として使われるモルヒネを代表とするオピオイド製剤とも密接に関係しており、肉体的苦痛に際して脳内で生成されるβ-エンドルフィンの鎮痛効果はモルヒネの6.5倍と言われており、また脳内麻薬の呼称は多幸感をもたらすことから来ている。

 

■38 クールー病

 クールー病は、パプアニューギニアの風土病。

 治療不能とされる神経の変性をもたらす伝達性海綿状脳症の一種で、ヒトのプリオン(タンパク質から成る感染性因子)が原因である。人体では脳にプリオンが集中している。

  感染原については広く受け入れられている知識として、パプアニューギニアに住む少数民族のフォレ族には、葬儀に際して遺体を食する習慣があることが指摘されている。

 症状は生理的なものと神経的なものが現れ、最終的には死に至る。

 症状は体幹の失調、それに先立つ頭痛、関節痛、脚の震えである。震えはほとんどの罹患者に現れる。

 

■39 間引き

 間引きは、元来は植物を栽培する際、苗を密植した状態から、少数の苗を残して残りを抜いてしまう作業のことである。

 転じて、増え過ぎたとされるものを人為的に減らす意味で使われ、生まれた子供をすぐに殺すことに使われた例もある。

 現代的な意味で『間引き』という言葉を使うなら、税収が低い者を見捨てるような国家の政策がその意味の1つになるのかどうか…………。

 

 陰謀論で有名になっている『人口削減計画』なども間引きの1種といえる。

 現在の主流な政治思想である『新自由主義』は格差拡大を推進するが、余りに格差が決定的になってしまうと低所得者層はまともな教育を受けられず、生まれた時点で将来の可能性を奪われることになる。

 そうした者たちは、やがて社会の底辺に追いやられる可能性が高くなるだろう。

 このような『下級国民』は、『上級国民』の視点で見れば「生かさず殺さず」の状態にされていることになるが、ひとたび社会が苦境に入れば、そのような中途半端な状態ではなく、真っ先に間引きの対象にされてしまうのかもしれない。

 

■40 力への意志

 『力への意志』は、ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの後期著作に登場する哲学的概念の1つ。

 力への意志は、ニーチェの考えによれば人間を動かす根源的な動機である。

  達成、野心、「生きている間に、できるかぎり最も良い所へ昇りつめよう」とする努力、これらは全て力への意志の表れである。

 本人の著作では、「我がものとし、支配し、より以上のものとなり、より強いものとなろうとする意欲と表現される思想である。  

 なお、この概念はナチスに利用されることになった。

 

■フリードリヒ・ニーチェ

 フルネームはフリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(独:Friedrich Wilhelm Nietzsche/1844年10月15日~1900年8月25日)。  

 ドイツ連邦・プロイセン王国出身の哲学者であり、古典文献学者。現代では実存主義の代表的な思想家の一人として知られる。

 代表的な著作として『悲劇の誕生』『ツァラトゥストラはこう語った』『善悪の彼岸』などがある。

参考・引用

■参考文献
●ケルト文化事典 松村賢一・木村正俊 編
●イルミナティ 悪魔の13血流 フリッツ・スプリングマイヤー 著 KKベストセラーズ

●カナンの呪い ユースタス・マリンズ 著(天童竺丸 訳) 成甲書房

●ガリア戦記 ガイウス・ユリウス・カエサル 著(近山近次 訳) 岩波書店

●ローマ人の物語5(ユリウス・カエサル―ルビコン以後―) 塩野七生 著 新潮社 

●魔女狩りとMacbeth 大上治子 著 ※論文
●The Woman's Encyclopedia of Myths and Secrets (Harper & Row, 1983) Barbara G. Walker 著
●史上最大の秘密結社フリーメーソン 鬼塚 五十一 著 ムー・スーパー・ミステリー・ブックス

 

■参考サイト

●Wikipedia
●henrymakow.com
●aozoraホームページ
●さてはてメモ帳
●そらのともしび(古代ケルトの1年の祝祭(サバト)、太陰暦と樹木歴)
●日々徒然スピ日記
●ADAMANTINE
●グンデストルップの大釜
●神魔精妖名辞典
●クレタ文明とケルト人そして日本とのつながり
●サンチュウ事報(SANCHUSHIHO)
●LUCIFERIAN MAGICK / ルシファー魔術
●michael-1001のブログ

●NATIONAL GEOGRAPHIC

●世界史の窓

●コトバンク

●草の実堂

●5ちゃんねる

●Twitter

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