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免疫関係のツボ

経絡と経穴

 『経穴(=ツボ)』とは、身体における『』の通り道――『経絡(けいらく)』が合流したり分岐したりするポイントです。

 その数は(諸説ありますが)350種類以上〈注2〉になるとか。

 これらについて知ることも、健康に繋がるかもしれません。 

 

●画像引用 大阪守口 漢方アロマリンパマッサージサロン

 東洋医学中国医学)における『経穴(けいけつ)』――いわゆる『ツボ』は、日本人であれば誰でも聞いたことがあるでしょう。 

 

 現代医学とされている西洋医学が、患者の状態を科学的・局所的に分析し、病巣病因を排除することで治療を試みるのに対し、東洋医学は経験的な知見により確立された医学であり、人間が本来持っている『自然治癒力』を高めることを前提として治療に当たります。

 ツボを刺激する指圧鍼灸などは、その典型的な方法であるといえるでしょう。

 

 昨今は、新型コロナウィルス及びその変異株が猛威を振るっています。

 このウィルスに対抗する処置として、新型コロナワクチンの接種が各国で推奨されていますが、摂取が進むにつれ、これに疑念を抱かせるような情報〈注1〉も拡散されています。

 しかも、現在(2021年9月時点)では新型コロナウィルスに感染しても、症状が軽い人や重症化リスクの低い人は自宅療養にするという方針が(政府により)出されています

 このような状況では、最後に頼りになるのは己の免疫力かもしれません。

 

 そこで、免疫力を高めるとされるツボについてまとめてみました――といっても、調べてみればこのツボも結構な数があるので、余り読者の方々を迷わせないよう対象を絞りました。

 今回は、以下のツボについて取り上げたいと思います。

 

①中府(ちゅうふ)

②兪府(ゆふ)

③肺兪(はいゆ)

④足三里( あしさんり)

⑤合谷(ごうこく)

 

 気になった方は、次章におすすみください。

 なお、指圧は力加減が重要です。

 その際には「痛過ぎない程度」を心がけてください。

( ̄▽ ̄) ニヤリ


【注釈 1】

■注1 (新型コロナワクチンについて)疑念を抱かせるような情報

 新型コロナワクチンで囁かれる問題としては、世界で初めて『mRNAワクチン』が実用化されていることだ。

 例えば『かねしろクリニックのHP』では、このワクチンについて以下のようなことが述べられている。

 

 新型コロナワクチンでは、新型コロナウイルス特有のスパイク蛋白質を作るよう指示を与えるmRNAを用います。

 上記のmRNAヒト細胞に作用してスパイク蛋白質を作り、さらにそのことによって病原性の無い擬似新型コロナウイルスを作ります。そして、この擬似新型コロナウイルスにより(人体に)あらかじめ免疫を付けさせるという構造となっているのです。

 mRNAは分解されて人の遺伝子に組み込まれないということになっていますが、ヒト細胞に作用してスパイク蛋白質を作るように遺伝子を改変するので、新型コロナウイルスに対する免疫が付いたとしても、将来的にどんな弊害が起きるか全く分かりません。

(※原文がやや分かり辛かったため、文体だけ少々変更しました)

 

 mRNAワクチンについて、厚生労働省側の意見としては―― 

 

 mRNAワクチンは新しいプラットフォームのワクチンではありますが、インフルエンザウイルスなど他のウイルスのmRNAワクチンは、なん10年も前から研究されており、長期的な副反応は認められていません。

(※忽那賢志(国立国際医療研究センター感染症専門医)のコメントより)

 

 ――と語られている。

 確かにmRNAワクチンの研究は1990年代から始まっていた〈『国立感染症研究所HP』参照〉が、以下のような情報もある。

 

★mRNAワクチンの歴史 ※『ワクチンが実用化するまでの簡単な年数まとめ(mRNAの歴史)』参照

ジカ熱:第1相試験で失敗。 

狂犬病:第1相試験で失敗。 

エイズ:第2相試験で失敗。 

インフルエンザ:第1相試験で失敗。

サーズ:第2相試験で失敗。 

マーズ:第2相試験で失敗 。

 

〈第1~第3相試験について〉 ※『ワクチンの臨床評価ガイドライン』『広島県・臨床評価資料』参照

●第1相試験

 臨床試験のうち、健康な成人ボランティア(健常人、通常は男性)を対象として、主に治験薬の安全性および薬物の体内動態について確認するための試験。

●第2相試験

 臨床試験第2番目の段階で、第1相試験で安全性が確認された用量の範囲内で、同意を得た比較的少数の患者を対象とし、主に治験薬の安全性および有効性・用法・用量を調べるための試験。

●第3相試験

 治験薬が市販された場合に使用される状況に近い条件下で、第2相試験より年齢・病態・重症度などにおいて幅のある被験者群を用いて有効性・安全性を検証する試験。

 

 つまり、新型コロナワクチン以前において、mRNAワクチンは一度として成功していなかったのである(第3相試験まで合格しなければ正式なワクチンとして認可されない)。

 新型コロナワクチンはそんな過去のmRNAワクチンを参考にして開発されたものだが、(通常は3年かかるといわれる)『第1相試験』と『第2相試験』、(通常は5~6年かかるといわれる)『第3相試験』について、かなり短期間の人体実験を経て通過した。

 また、ファイザー製ワクチンとモデルナ製ワクチンにおいては、異物まで発見される始末である。

 その結果が、通常のワクチンではあり得ないような副反応の多さ、そしてワクチン接種後の死亡者数なのかもしれない。

 ※なお、ワクチン接種と死亡の因果関係が認められた案件は1つもない。

 

 新型コロナワクチン接種後の死亡者数は――ファイザー製とモデルナ製を合わせて――現時点(2021年9月8日時点)でわかっているだけも1093人。

 モデルナ製ワクチンについては、2回目接種後の発熱は7割以上といわれている〈『NHK首都圏ナビ』参照〉。

 上記はあくまで日本だけでの状況だが、海外ではこれ以上の惨憺たる副反応も報告されている。

 これでは、新型コロナワクチンが『世界中の人々を使った人体実験』だといわれても当然であろう。

 

■注2 (ツボの数は)350種類以上

 WHOで認定されているツボは361種類――その内、左右対になっているツボが309個、単穴が52個なので、全部で670個のツボがあるとされているが、679個や708個とする説もある。

①中府(ちゅうふ)

中府の位置

●画像引用 経絡・ツボの教科書

 左画像の赤字で書かれた部分が『中府』のツボです。

 『経絡・ツボの教科書(新星出版社)』によると、以下のが書かれています。

 

■位置

 前胸部の第1肋間と同じ高さ、『鎖骨下窩(さこつ・かか)』の外側、前正中線から外側に6の位置にあり。

 

主治(主な効き目)

 感冒咳嗽(がいそう)ぜんそく・肩と背中の痛み

 

効能

 肺のを下降させる。

 胃の氣を下降させて機能を改善する。

 

【ブログ主解説】

 中府とは、肺の機能を高めるツボとされています。

 鎖骨の上部と下部には窪みがあり、それぞれ『鎖骨上窩(さこつ・じょうか)』『鎖骨下窩(さこつかか)』と呼ばれています。

 中府のツボは、この鎖骨下窩の外側にあるのです。

 

 東洋医学では、肺が問題なく機能していると、『衛氣(えき)』と呼ばれるエネルギーが『邪気(じゃき)』を防ぐ〈注3〉とされています。

 風邪を引き易い、あるいは咳が頻繁の出ると思った時は、このツボを押すとよいかもしれません。


【注釈 3】

 

 ■注3 『衛氣(えき)』と呼ばれるエネルギーが『邪気(じゃき)』を防ぐ

 衛氣は氣の中でも最も迅速・活発であり、体内から皮膚まで全身に分布する。

 体外や皮膚の表面にもあり、全身を覆って邪気の侵入を防ぐバリアの役割を果たす。

 なお、邪気とは『病気をもたらすもの』や『体に悪い影響をもたらすもの』を指す。

②兪府(ゆふ)

兪府の位置

●画像引用 経絡・ツボの教科書

 左画像の赤字で書かれた部分が『兪府』のツボです。

 『経絡・ツボの教科書』によると、以下の旨が書かれています。

 

■位置

 前胸部の鎖骨下側の縁(ふち)、前正中線から外側に2寸の位置にあり。 

 

■主治

 咳嗽(がいそう)・ぜんそく・胸の痛み・嘔吐・食欲不振

 

■効能

 咳を止め、ぜんそくを鎮める。

 上がった氣を下降させ、嘔吐を止める。

 

【ブログ主解説】

 「免疫を高める」という意味では、ブログ主が特におすすめしたいツボがこの兪府です。

 『京都医健専門学校のHP』によると、兪府の近くにはリンパ液が流れており、この部分を刺激することで身体エネルギーを活性化し、血流を改善――結果として身体全体の免疫力を上げることができるとか。

 

 免疫にとって『リンパ系(リンパ液を運搬する導管ネットワーク)』は特に重要です。 

 免疫細胞は、血液とリンパ液に乗って『抗原(こうげん)』に対処しているからです。


③肺兪(はいゆ)

肺兪の位置

●画像引用 経絡・ツボの教科書

 左画像の赤字で書かれた部分が『肺兪』のツボです。

 『経絡・ツボの教科書(新星出版社)』によると、以下の旨が書かれています。

 

■位置

 上背部にある第3胸椎刺突起(きょうつい・きょくとっき)下側の縁(ふち)と同じ高さ、後正中線から外側に1.5寸の位置にあり。 

 

■主治

 咳嗽(がいそう)・ぜんそく・鼻の疾患・喉の痛み・寝汗・肩と背中の痛み・肩こり

 

■効能 

 体表の邪気を取り除き、肺の氣を巡らせる。

 肺の氣を下降させる。

 咳を止め、ぜんそくを鎮める。 

 

【ブログ主解説】

 肺兪は背中にあるツボの1つであり、中府と同じく肺と『衛氣(えき)』に関係しています。

 経絡・経穴の知識がない方でも、肩が凝った時、この辺りのツボを無意識的に押しているのではないでしょうか。

 

 肺兪は呼吸に関係するツボともいわれています。

 『かなもり鍼灸治療院のHP』によると、このツボに血流が流れることで肋骨を取り巻く筋膜の動きがよくなり、息が吸い易くなるとか。

 昨今は氣功ヨーガが認知されたことにより、健康法の1つとして呼吸法も注目されるようになりました。

 呼吸法を実践されている方は、その関連として肺兪のツボを憶えておくとよいかもしれません。


④足三里( あしさんり)

足三里の位置

●画像引用 経絡・ツボの教科書

 左画像の赤字で書かれた部分が『足三里』のツボです。

 『経絡・ツボの教科書』によると、以下のが書かれています。

 

■位置

 の前面、『犢鼻(とくび)のツボ』と『解渓(かいけい)のツボ』を結ぶ線上(犢鼻の下側3寸)、前脛骨筋(ぜんけいこつきん)上の位置にあり。 

 

■主治

 胃痛・嘔吐・下痢・食欲不振・急性乳腺炎・精神不安・ぜんそく・咳嗽(がいそう) 

 

■効能

 胃の機能を改善し、上がった氣を下降させる。

 『』――東洋医学では脾臓だけでなく膵臓なども含む――の機能を改善し、を取り除く。

 『正氣(せいき)〈注4〉』を補い、増やす。

 

【ブログ主解説】

 足三里はその名が示す通り足のツボではありますが、東洋医学においては『万病に効くツボ』といわれ、特に消化器官(胃腸)と関係しているそうです。

 胃腸と免疫力は深い関係があり、重要なツボといえるでしょう。

 

 こちらのツボは押し易いので、仕事が終わって帰宅した後にでも押してみてはいかがでしょうか。

※まあ、ブラック企業勤めなどで疲れて果てていたら、そんな余裕はないですけどね……。


【注釈 4】

 

■注4 正氣

 東洋医学では、病気になる過程を『正氣(せいき)』と『邪気『じゃき』の戦いとして捉えている。

 正氣とは、体内の機能を正常に保ち、病気になっても回復できる能力のことであり、健康な体は正氣が充実していると考えるのである。

 邪氣は『病気をもたらすもの』や『体に悪い影響をもたらすもの』を指し、外から来る邪氣は『外邪(がいじゃ)』と呼ばれる。

 正氣がしっかりしていれば、外邪に襲われても跳ね返し、体内に侵入しても押さえ込んでしまうので、病気にはならないとされる。

⑤合谷(ごうこく)

合谷の位置

●画像引用 経絡・ツボの教科書

中手骨の構造

●画像引用 ハビリス法律事務所

 左画像の赤字で書かれた部分が『合谷』のツボです。

 『経絡・ツボの教科書』によると、以下のが書かれています。

 

■位置

 手の甲、第2中手骨の中点の橈側(とうそく)。

※前腕および手の橈骨側を橈側という。

 

■主治

 感冒・頭痛・咽頭の痛み・歯痛・目の充血と腫れと痛み・難聴・意識障害・マラリア 

 

■効能

 体内の熱を冷まし、体表の邪気を取り除く。

 氣の巡りを改善する。

 耳の聞こえを改善したり、視力を回復させる。

 精神を安定させ、意識を回復させる。

 

【ブログ主解説】

 合谷は手のツボであり、足三里と同じく『万病に効くツボ』といわれています。

 (ツボの名称はともかく)こちらのツボの位置はよく知られており、文筆作業(筆記・タイピング)などで手が疲労した時に自然と押した方もいるかもしれません。

 風邪の予防の他、各種の鎮痛効果もあるそうなので、仕事の休み時間にでも押してみてください。

 

 ブログ主は、合谷のツボの位置は以前から知っていたのですが、それを説明するための用語が初めて聞くものばかりで戸惑いました。

 『中手骨』や『橈側』という単語が出てきたところで「なんのこっちゃ?」という反応をする人も多いでしょう。

 そのため、今回のツボは参考図として『中手骨の構造〈左画像参照〉』も加えています。


足裏のツボ

 リフレクソロジーの1つである『足裏マッサージ』は有名ですが、実は足裏で明確にツボといえるのは『湧泉(ゆうせん)』のみとのことです。

 一方で、足裏の特定部分は臓器や各器官と密接な関係があり、刺激すると、対応する内臓の働きが活発化するという説もあります。

 『Wikipedia(ウィキペディア)』においては『疑似科学』とさえ書かれてしまっていますが、個人的な経験としても、足裏マッサージには一定の効果はあるような気がします。

 

 そこで、免疫を高めそうな足ツボも紹介したいと思います。

 下の画像における赤枠で囲った部分――『リンパ腺』と『腸』――の足ツボがそれに当たります。

 気になった方は、あくまで痛過ぎない程度にこの部分を押してみてください。

 

 以上で『免疫関係のツボ』の記事は終了となります。

 コロナ禍においては、食事内容や生活習慣への注意、サプリメントの摂取、あるいは運動や呼吸法などのエクササイズにより、健康に気を付けている方も少なくないでしょう。

 そうした健康法の1つとして、指圧も検討されてみてはいかがでしょうか。

 

 では、読者の皆様のご健康が守られますよう心よりお祈り申し上げます。

●画像引用 陽堂接骨院・鍼灸院、ツボマスター

参考・引用

■参考文献

●東洋医学 経絡・ツボの教科書 兵頭明 監修 新星出版社

●運動・からだ図解 経絡・ツボの基本 森英俊 監修 マイナビ出版

●ホントによく効くリンパとツボの本 加藤雅俊 日本文芸社

 

■参考サイト

●Wikipedia

●WIKIBOOKS

●Wikiwand

●ニコニコ大百科

●ピクシブ百科事典

●コトバンク

●goo辞書 

●厚生労働省HP

●ワクチンが実用化するまでの簡単な年数まとめ(mRNAの歴史)

●国立感染症研究所感染病理部

●広島県HP

●NHK首都圏ナビ

●霧島・姶良ステーション

●治療院コンシェルジュ

●ツボマスター

●陽堂接骨院・鍼灸院HP

●京都医健専門学校HP

●中外製薬HP

●かなもり鍼灸治療院のHP

●医道の日本社

●筋肉動画図鑑

●医療法人社団 和漢全人会 花月クリニックHP

●和漢胃腸薬 膽肚羅丸

●鍼灸サロンCALISTA HP

●ハビリス法律事務所

●鍼灸整骨院かしの樹

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